合格実績
帝京平成大学大学院 臨床心理学研究科 合格
自分なりに情報を吟味し、説明会にも参加することで、自分に合った大学院を選ぶことができた
埼玉県 けけけい さん
社会人24年目の大学院受験は、時間と費用の関係から通信講座で頑張ることに
社会人24年目にしての大学院受験に臨むことになり、日々の仕事との両立をどう図っていくかが悩みでした。本当は予備校に通学して、対面での授業を受けて、受験仲間にも出会い、勉強のリズムを作っていくのが一番良いのではと考えていましたが、現実的に通学時間の確保と費用の捻出が厳しかったので、通信講座で自律的に頑張ろうと決め、「専門科目講座」と「研究計画書講座」を申し込みました。
志望先の大学院の情報収集は2年前からはじめており、初めて説明会に参加した自宅から一番近いS大学院を第一志望としました。この大学院で指導を仰ぎたかった教授にオンラインでの研究室訪問に応じていただいた時に「試験範囲は広すぎるので、決め打ちをして勉強したほうが良い、試験問題を作成するのはうちの先生たちなので、各先生の専門分野もよく調べておくように」とアドバイスをいただきました。このS大学院の試験問題は、わりとオーソドックスな形式だったので、「専門科目講座」と「研究計画書講座」でしっかり学べば、対応できるだろうという確信を持つことができました。幸い英語については、文法は完全とは言わないまでも、極端にわからない点はなかったので、自身で進めることにしました。ただ、簡単な単語をど忘れしたり、抜けている状態でしたので、大学受験用の単語帳と『心理英単語集 schéma(シェマ)』を使って、繰り返し覚えるようにしました。
初見の試験官にもわかるような研究計画書にするのに、厳しい添削指導はありがたかった
「専門科目講座」の添削問題テキストと自習用テキストの内容がとても充実していて、巷で勧められる「自身で作成する心理用語のまとめノート」にもテキストの情報から内容を追加して習得に努めました。私は、参考書やテキストをバラすのが好きで、提出用テキストは一課題ごとにバラし、関連した内容の課題同士を一緒にして覚えるようにしました。
「研究計画書講座」は、まず自分の意図したことの文章化がうまくいかず、結構厳しい添削指導コメントをいただきました。しかしながら、初見で研究計画書を読む試験官にもわかるような内容に整えるためには、添削指導コメントは大変ありがたかったです。私は、「慢性疼痛」や「痛みの破局化」を研究テーマにしていて、3回の添削+追加添削1回の計4回の添削をしていただきました。その合間に、少し気になっていたT大学院の説明会に参加し、私の研究テーマに近しい内容をご専門としている先生の個別面談で相談したら、正直期待していた反応が得られず、まだオリジナリティが足りないことに気づかされたので、内容の見直しを図ることにしました。そこで量的研究から質的研究に変更することに決めました。今回受験した帝京平成大学大学院は、出願時に研究計画書の提出はなく、志望理由書(2000字程度)の提出が課せられていました。そこで、研究計画書の内容をさらにコンパクトにまとめ、志望理由書の中に、「私の将来心理職として取り組みたい研究テーマ」として盛り込み、口頭面接対策としても活用しました。確実に内容を問われるであろうことを見据え、研究計画書の内容を簡潔に伝えられるよう、何度もそらんじて練習しました。
元々志望していた大学院と帝京平成大学大学院の2校を受験することに
早くから第一志望にしていたS大学院と、説明会に参加して感触のよかった帝京平成大学大学院の2校を受験することにしました。帝京平成大学大学院は専門職大学院ということで、実習時間が多いことや大学院受験後に挑むことになる臨床心理士試験の1次試験(小論文)が免除になる点などが志望の決め手になりました。そして受験日程も一年でI~IV期の計4回チャレンジできるところも、なんとかなるかもしれないという期待を持たせてくれました。I期で受かったら御の字、S大学院の試験をメインとして照準に合わせて、それがダメなら、帝京平成大学大学院のII期、III期、またはIV期に挑むというスケジュールに決めました。帝京平成大学大学院の試験については、ざくろさんの体験談を大いに参考にさせていただきました。試験科目が「小論文」40分、「英語」40分、「専門科目」35分という構成で、他大学院であれば専門科目に小論文が含まれているところが、別々に分けられています。自分の知識が弱い分野が多く出題されたら難しいであろうなという不安があったのと、集中力が必要になるだろうなとも思いました。実際の試験では、自分の苦手とする範囲がそれほど多く出題されなかったので、どうにか答案を埋めることができました。英語も辞書の貸し出しがあり、悠長に辞書を引いている余裕がないと事前に聞いていましたが、今回「maltreat=虐待する」を訳す必要があったのですが、私はまったく覚えておらず、貸し出し辞書に大いに助けられました。
自分なりに情報を吟味し、説明会にも参加することで、自分に合った大学院を選ぶことができた
結果、I期試験で合格できたのでS大学院には出願せず、帝京平成大学大学院への進学を決め、受験勉強を終えました。私から一方的ではありますが、帝京平成大学大学院は「自分に合っている」と思っています。その理由としては、出願書類の一部不足があったのに、わざわざ事務局の担当者が私に電話をくださり、書類の追加提出を許可してくれたから、そして当日試験の「小論文」で、問題用紙の設問文(2行)の下の余白に解答をそのまま書き、なぜか解答用紙をメモ書き用紙と勘違いして使ってしまい、そのまま提出してしまったのにもかかわらず、合格をいただけたからです。学部受験であれば、ここまでの配慮は到底考えられず、不合格であったと思います。
自分なりに情報を吟味し、複数説明会にも参加して、自分に合った大学院を選ぶことができたと思っています。筆記試験の出来がよくても、口頭面接で落とされることもあるとも聞きます。私はかなり運がよかったと思っているので、S大学院を受験したとしても、確実に合格する自信はもはやありません。大学院の入学まで半年近く時間が確保できたので、引き続き講座でのテキストの復習を続け、2年後の公認心理師と臨床心理士の試験に向けて、知識の習得を少しずつ続けていきたいと思います。